旅館業の維持管理について

前回までは旅館業許可の申請についてご説明してきましたが、今回からは旅館業許可を取得してからのお話をしていきたいと思います。長く旅館・ホテル営業や簡易宿所営業などを行っていくためには、まずは法令等に定められた内容に沿って営業をしていく必要があります。

旅館業法第4条は、旅館業の営業者は宿泊者の衛生に必要な措置を講じなければいけないと定めています。法令等で定められている内容は次の通りです。

まず、管理・帳簿類に関しては、以下のようなものです。

宿泊者名簿を揃えること

  • 宿泊者名簿が必要な理由は、感染症が発生した時や感染症患者が宿泊した時に、その感染経路を調査するために規定されているものです。
  • 必要な項目は、氏名、住所、職業、性別、年齢、前泊地、行先地、到着日時、出発日時、室名です。
  • 日本国内に住んでいない外国人宿泊者の場合は、国籍、パスポート番号についても記載が必要です。この場合、パスポートのコピーを名簿に添付し一緒に保管します。パスポート番号等の記入については、テロ対策の一環で規定されています。
  • 作成日から3年間保存します。
  • 営業施設又は営業者の事務所に備えておきます。

営業施設ごとに管理者を置くこと

  • 管理者の資格は特に必要ありませんが、営業施設の衛生管理が適切に行われるようマニュアル等の作成や従業員に対する教育などの責任があります。

営業施設には、公衆の見やすい場所に施設の名称を掲示すること

  • 建築物の一部分で営業する施設については、公衆施設を認識できるように郵便受け等に表示する等、複数個所に表示するようにしましょう。

次に、緊急時の対応に関しては、以下のようなものです。

事故が発生した時その他の緊急時における迅速な対応を可能とする体制をとること

  • 「迅速な対応を可能とする体制」とは、宿泊者が緊急通報する為に施設内の各所(客室・通路・浴室・トイレ等)に設置された通信設備(直通電話機、緊急ボタン等)により、施設従業員又は管理会社等が徒歩、自転車、バイク、クルマ等により、おおむね10分程度で駆けつけることができる体制のことです。

次に、客室に関しては以下のようなものです。

客室にガス設備を設ける場合の措置

  • 宿泊者の見やすい箇所に、元栓の開閉時刻及びガスの使用方法についての注意書を提示しておくこと
  • 元栓は、各客室の宿泊者の安全を確かめた後でなければ開放しないこと

次回も引き続き、旅館業の維持管理についてご説明いたします。

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